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先生と学生の対談02:保育科編
保育科 特任講師
中込まゆみ
(なかごみ)
先生
保育科 講師
荻原千史
(おぎはらちふみ)
先生
保育科2年
守山さん
保育科2年
安田さん
入学してすぐの幼稚園実習を通して、保育士目線を早めにもてる
中込先生:
保育科の授業・カリキュラムについてどうですが?
守山さん:
先生の話を聞く授業とかレジュメを見てノートに書いて勉強するというのもあるんですけど、グループで作ってみんなと考えたことを発表したり、意見を合わせて知見を深めたり、そういう授業が多いですね。高校の授業と違って、受けるだけの授業ではなくて、自分で考えるところが多かったと思います。
中込先生:
それは楽しかった?
守山さん:
楽しかったですけど、自分の考えが足りなかったかなって思うこともあったので、いい刺激を受けました。
中込先生:
お友達からの気づき、こんなことを考えるんだっていうのも?
守山さん:
視点が違うと見えてくるのも変わってきますよねガラッと。
安田さん:
私は実習についてなんですけど、保育科の特色が実習が多いことだったので、入学してすぐ附属の幼稚園に行くことで、今までの子どもとの関わり方の差を感じました。保育士としての目線で見れるようになったり、新しい発見をほかの大学よりも早く見つけることができたのがいいなと思いました。
中込先生:
最初の実習は緊張した?
安田・
守山:
すごく緊張しました。
中込先生:
こういう先生になりたいとか、こうやって子どもたちと関わるるために勉強していこうという、自分のこれからの目標が定まる感じではあった?
安田さん:
その時の担任の先生がすごくいい先生で、私もこういう先生になりたいなというのが目標として定まった感じがして、勉強になりました。
中込先生:
入学してすぐ、5月、6月だったから、まだ何も知らないのに実習に行っていいんですかって、びっくりしたと思いますけど、早く実習することでこの2年間、こうやって勉強していこうとか、がんばろうという意欲づけにはなったね。
安田さん:
はい、なりました。
保育士ならここというくらい山梨県ではすごい有名です。
中込先生:
保育科を選んだ理由を教えて下さい。
守山さん:
僕は親戚の子どもがいて、けっこう年が離れてるんですよ。なので、いつもおばあちゃん家に遊びに行ったときは、その子の面倒を見ることが多くて。かわいくて、いいなこういう子どもと関わる仕事ってけっこう楽しいかもなって思って、高校の時に決めました。
中込先生:
男の子が少ないけど、保育科に行くことに対しては抵抗あった?
守山さん:
受験同時はそんなにイメージしていなくて、男女比はあまり気にしなかったです。
中込先生:
安田さんはどう?
安田さん:
私も似てるんですけど、親戚の子の中で私がいちばん年上で、親戚で集まるときはいつも私が面倒を見てて、周りの親戚のおじさんおばさんたちからすごく面倒見がいいとか、そういう言葉をかけてもらうことが多くて。あと近所の小さい子たちともよく遊んでいたので、それで保育士という職業に興味を持ちました。
あとここの大学を知ったのが中学生の時で、保育科がすごく有名で、保育士ならここというくらい山梨県ではすごい有名って聞いていました。高校1年生の時から毎年オープンキャンパスに来て、先生のことも印象に残っていて、雰囲気もよかったので入りたいなって思いました。
夢がみんな一緒で、保育の将来を友達と話す機会も多い。
荻原先生:
実際に保育科に入ってみて、保育科は独特な雰囲気があると思うんですけれども、過ごしてみてどんなふうに感じていますか?
守山さん:
みんな最初からフレンドリーです。さっき言った通り授業の時間でもコミュニケーション取る機会が多いので、生徒間の仲は早く深まると思います。明るい雰囲気ですよ。クラスの席の近い女子とも結構話せてます。
中込先生:
男子は固まる感じですか?
守山さん:
最初は固まってたんですけど、クラスが違うこともあったので、NINEでメッセージのやり取りをしてます。
安田さん:
先生方についてなんですけど、本当に一人残らず全員の先生が優しくて。相談とか話を聞いてくれたりするので、居心地がいいというか、安心して過ごせる環境です。
荻原先生:
うれしい言葉だ。
中込先生:
ほんとにね。友達やゼミはどう?
安田さん:
夢がみんな一緒なので、保育についての将来の話を友達とする機会も多くて、将来どういうところに就職したいとか話が合うので、環境的にも居心地がいいです。
ピアノは大学に入ってから学んだので苦労しました。
中込先生:
いろんな学習を経験して、今現夏の実習が終えたところで、経験や授業を含めて、得たもの、大変だったことはありますか。
守山さん:
僕は、ピアノの授業です。ピアノは大学に入ってから学んだので、左手が動かなかったり、右手と左手で別のを弾かなければならないので、難しくて最初は苦労しました。覚えても実習時にいざ子どもたちの前で弾きますよとなると、緊張して慌てちゃったり、難しかったですね。
中込先生:
ピアノは練習どこでしてた?
守山さん:
3階にピアノの練習室があるんですよ。そこでしたり、空いてなかったら4階にも教室があるので、そこでひっそり練習してました。
中込先生:
練習する環境はあるってことだね? 先生たちには細かく教えていただけた?
守山さん:
そうですね。ソルフェージュっていう音楽の理論みたいなのと実技みたいなのがあるんですけど、僕はピアノを習ってなかったんですけど、いま音楽Ⅱという2年生でもとる授業をとってるので、単位も落とさずしっかりいけてるので大丈夫かなって思います。
荻原先生:
ピアノを弾く歌を学んでいくうえで、どんなことがいちばん大事かなって思いました?
守山さん:
実践で弾けなければ意味がないなと思ったので、自信をつけるために何回も繰り返し練習することが大事かなって思います。できてるかわからないですけど。
荻原先生:
自分だけじゃなくて、子どもたちの前で弾いたり、試験の時は学生さんの前で弾いたり、そういう経験ってけっこう緊張して大変だと思うんだけど、今後に活かせそうですか?
守山さん:
はい。
中込先生:
保育実習ではどうだった? 経験した?
守山さん:
経験しましたけど、最初はあんまり弾けなかったかなって思います。子どもは歌ってくれました。
中込先生:
やっぱりそこが大事だよね。
守山さん:
迷ってあたふたしたら逆に子どもたちも不安になって歌えなかったりするので、間違えてても自信もって、気合で乗り切りました。
中込先生:
いい経験になってるね。じゃあ安田さんは?
安田さん:
学んだことは実習でなんですけど、先を読んでおく力が得られたかと思います。指導案を書くときに、子どもの予想される姿を全部見越して先に配慮を書いておくこと、そういうのも保育士の方から見られてたりするし、それをしておくことで自分も焦らず、丁寧な保育をすることができるので、自分で工夫をしておくことを学んびました。
中込先生:
指導案って書くことによって保育の組み立てだったり、ここで私はこういうふうに子どもたちに言葉かけしようとかを具体的にイメージできるようになるじゃない? 先生たちは助けてくれたり、相談に乗ってくれた?
安田さん:
はい。相談や質問をしにいったときに親身になって聞いてくれたこともありました。実際に実習の場面でもサポートしてくれたのですごく助けられました。
中込先生:
苦労もしたけど、満足感だったり、今後の自分の課題みたいなのものは見えるようなっている感じだね。
そこがけっこう大事なんです。必ずしもうまくいかなくても、ピアノにしてもそうだし、助けてもらいながらやったことで、これからにつながるから。
安田さん:
つながりますね、はい。
今後のこと・就職のこと
荻原先生:
卒業後は就職するか進学するか、もう決めていますか?
守山さん:
いろいろな実習をさせていただいて、自分がどのぐらい通用するのか、どういう勉強が自分に向いているのか、真剣に考えたんですけど、施設実習にお邪魔させていただいたときに、けっこう楽しくて自分に合ってるかもって思って、そこに行くために今活動を進めています。
中込先生:
どんな方々がいらっしゃる施設にいったの?
守山さん:
重い障がいを持つ方々利用者さんがいて、その生活支援です。施設実習をするまえに想像してたものとは違っていて、そういう障害を持つ方の見え方とかも変わってきて、すごく尊い仕事だなって思ったので。
中込先生:
そうなんだね。 コミュニケーションの取り方も利用者さんひとりひとりによってだいぶ違ったでしょ?
守山さん:
はい、違いますね。言葉でのコミュニケーションが難しい方でも、ジェスチャーしてくれたり。
中込先生:
気持ちが伝わったり、やってほしいことが伝わったりするとそれはすごい喜びにつながる?
守山さん:
そうですね。うれしいと思うし、できることが増えるのもやっぱりうれしいことで。
中込先生:
全然知らない守山君が実習に入ってきて、利用者さんも、えって思うじゃないですか。だけど、お世話したりコミュニケーションをとっていくなかで、日を追うごとに表情が和らいだりとか。
守山さん:
そうですね。すごい親身に接してくださって、初日から。もうすぐ打ち解けて楽しくなって。
中込先生:
じゃあほんとに合ってたかもね。
荻原先生:
緊張してなかなかみんなそうはいかないから。
中込先生:
施設でご指導いただいた先生方はどうだった?
守山さん:
僕、施設に対して以前は介護みたいな側面なのかなって思ってて。何でもかんでもこっちでしようってやってのかなって思ってたんですけど、介護じゃなくて介助っていう、自分でできることはその人にやってもらうみたいな。そうすると能力も上がりますし。あと自分でやらないと運動能力が落ちるので、自立支援という意味も含めてっていうので、すごい考えられてるなって思いました。
中込先生:
そうだね、意図的に日常生活が組み立てられてるっていうのが見えたね。
じゃあそういう施設の方向で就職を今は考えている?
守山さん:
はい、考えています。実習をきっかけに視野が広まりました。
中込先生:
安田さんはどう?
安田さん:
はい。私はもっと学びを深めたくて、より多くの資格をとろうと思って本学の専攻科に進学を決めました。
中込先生:
専攻科では、どんなことを深めたいなって思ってる?
安田さん:
とれる資格がけっこう増えて、学士を取得できるので、まずはそれを。あとは幼稚園教諭の一種免許を目指して、公務員試験の対策にも力を入れたいなと思ってます。将来は公立の保育所で働きたいので、公務員試験も専攻科のうちにやっておきたいなっていうのと、あとは園見学にできるだけたくさん行って自分の将来の園をゆっくり決めていきたいなって思ってます。
中込先生:
あと2年間、専攻科で学ぶなかで、具体的にこういう保育がしたいというのが深まってくといいかな。今のこの時期にたくさんの保育園の見学ができるといいかもしれないね。
学生から先生に聞きたいこと
守山さん:
受験の時なんですけど、どういうところに着目して判断してるんですか?
荻原先生:
いろいろあると思うんですけど、まずはやっぱり保育科なので保育の専門職につくための関心がどのぐらいあるのか、どういう理由で保育の専門職を目指したいって思っているのかというところを見ています。
あとは、資格を取ったり実習に行ったり授業を受けたりって色々大変なこともあるんですけども、ここでの学びをちゃんと頑張っていこうっていう意欲を持って、それに向かって努力ができる人かどうかなっていうことを、自己表現文や面接で確認をしているという形になります。
中込先生:
高校生が学校を選ぶのって結構大変なことだと思うんだけど、お二人みたいに保育やりたいなって思う気持ちと、学校入ってきてからも友達と協力したりそれから先生たちから受ける授業であったり、子どもたちと関わる中で勉強してこうという意欲を持っていたら、そういう人たちを私たちはウェルカーム!って、待ってます。
安田さん:
先生方が保育科の先生、教員になろうと思ったきっかけは?
中込先生:
私はもともと幼稚園の先生をしてました。幼稚園の先生をしながら、子どもたちってすごい面白いなっていつも思ってたのね。
それと同時に先生って子どもと関わる中で、お母さんではないので、ある意味感情だけで叱ったりほめたりっていうよりは、深いものがあるなっていうのは日々感じてたんだけれども、そこでもうちょっと勉強したいなっていうことで勉強をして。で、では今度は皆さんみたいな保育者を目指す人たちに少しずつでもいいから私の経験も含めて伝えていけたらいいなっと思って現在の職にあるのかな。
音楽から来た荻原先生はどんな感じですかね?
荻原先生:
最初は保育科の先生とか大学の先生になろうとは全然思っていなくて。とにかく音楽が好きで、特にピアノをやっていたのでその勉強を頑張っていたんですけど、私も皆さんと同じように子どもたちがとても好きで、音楽教育に携わる別の機関に勤めていたんです。
そこでやっている音楽教育の方針ってのがとてもよくて、自分に合うなって感じたところもあるし、いわゆる音楽教育というところよりも、音楽が生活に密着していたり子どもの遊びにつながっているっていう、音楽を通していろんな子とかを育てたいなってことの方にちょっと興味が湧いてきて。たまたま、この辺の地域に住んでいて、公募が出ていたので、自分が一番得意なピアノや音楽を使って、保育を勉強してる子たちに還元できるものがあれば、支援できることがあったらいいなって思って、こっち側に入ることになりました。今は皆さんと一緒に勉強しているという感じです。
受験生やこれから保育を目指す人たちに向けて
安田さん:
今、保育の道に進みたいなって思ってる学生、高校生、あと学院の保育科に入りたいなって思ってくれてる受験生たちはに、ぜひ来てもらいたいです。絶対に後悔しない道だと思うので。先生方も周りの友達も環境とかもみんなで高めあっていける環境なので、ぜひ入学してもらいたい。あとオープンキャンパスにもぜひ来て、その雰囲気を感じてもらいたいです。
守山さん:
自分の道を考えるのって苦しいし辛いとも思うんですけど、道を決めてからずっとそのまま進めというのではないと思います。まずは来てみて、2年間ぐらい勉強してみて、自分で見えてきたものに進めばいいんじゃないかな。さっきも安田さんが言ってた通り、後悔はないかなって思うので。僕もやっぱり意識が変わって、施設に行こうかなって思えたので。まあ、迷っててもそんなにいいことないよって。
中込先生:
ありがとう。先生から学生さんにはどうですか?
荻原先生:
これから専門職のことをいろいろ知って、大変さもだんだんわかってきて、自分が苦手なこと得意なことがわかってきたうえで、その専門職に進むと思うので、すぐに上手かないこととも思うんですけども、ぜひ、のびのびやってほしいっていつも思っています。
苦しくなってしまって保育をするのが楽しくなくなってしまうよりは、それぞれの職場や施設でみんなが持っている力でのびのびやってほしい。だんだんそれが思ったような中身になっていけばいいと思うので、それを一番にとにかく楽しんでやっていってほしいと望んでいます。あとはやっていくうちに、こういう風にやりたいみたいなことが徐々に出てくると思うんですけど、できないかもと思わず、提案したりやってみることを繰り返していくと、さらにこういう風にしたいってことが出てくると思うので、職場の中でもそれ以外でもいろいろなことに挑戦していてほしいです。ぜひ学び続けて社会で活躍してほしいです。
中込先生:
保育って未来がある子どもたちが対象だったり、それから障がいのある方たちが一緒に生きていくっていう環境の中で、夢がある職業だと思っていて、それを実感することだなって思う。保育という仕事も、4月、桜の咲くころから3月までの間って四季があって、そのなかで子どもたちも含めて、日々成長していく姿や変化していく姿があって、ああ一緒に私たち教員も成長できるなって感じられる素敵な仕事だなと感じています。大変なことはあるんだけれども、でもそれ以上に自分が関わったことによって子どもたちが幸せになったり障がい者のみなさんが笑顔になったりっていう、やりがいはある仕事なので。みんなが子どもたち、保護者、それから利用者さんのモデルになれるように、人間力も高めていける仕事だと思ってるから、ぜひ日々学びながら、子どもとや利用者さんと一緒に大きくなっていってほしいなって思ってます。
守山・
安田:
ありがとうございます。
対談日:2022年10月27日(木)
保育科 の紹介はこちら
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